TRN V90は普通におすすめできる万能型のイヤホン
相対的に「ボーカル近!」とは「ならない」ことを除けば弱点のないイヤホンじゃないでしょうか。
目次
- TRN V90は普通におすすめできる万能型のイヤホン
- 目次
- TRN V90の購入理由とTRNについて
- TRN V90の比較対象
- TRN V90のスペック
- TRN V90の音質
- TRN V90とCCA C10の比較
- TRN V90とKBEAR HI7の比較
- 比較しての総論
- 関連記事
TRN V90の購入理由とTRNについて
安くなっていたので買ってみました。TRNはケーブルを除くと、初めての購入です。
KZやCCAと同様石鹸の箱ぐらいのケースに入って送られてきます。
内容物は、イヤピがSML3つとケーブルのみで大変シンプル。アンダー1万円のものでアクセサリーや外装が豪華だと不安になってしまうので(外装がおしゃれなのはKINERAとかか)、とっても好ましいところです。
TRNのVシリーズは結構長いですよね。調べたらV10からずっとあって、これがV90(次はVX、ということはこのXは「テン」でしょう。FFかい)ということのようです。
- V10 2BA+2DD
- V20 1BA+1DD
- V30 2BA+1DD
- V40 2BA+2DD
- (飛んで)
- V80 2BA+2DD
- V90 4BA+1DD
という編成のようです。(これが時系列順かはちょっと自信がないですね)
V80が評判をとって、CCA C10と並ぶ定番機扱いになっているというような評判は国内外で見ていました。
TRN V90の比較対象
V90はその次の世代で、CCAのC12やKZだとZSXと競うジェネレーションでしょうか。
近いエリアで多ドラが売りだとあとはKBEAR HI7(6BA+1DD)とか?が思い浮かんだので比較あとで書きます。
NICEHCK NX7なんかはちょっと音が独特過ぎて、通常の定番機狙いの競争から降りた(降りざるを得ない?)感じがしましたし、あとはKINBOOFI TRI-I4 も今や価格帯的には近いですが、あっちはknowlesを使ってるので、やっぱり同じラインではないですね。
TRNはもってなかったこともあって、一個買ってみようかなという感じでの購入です。
TRN V90のスペック
仕様:|1.製品名: TRN V90 4BA + 1DD ハイブリッド金属耳イヤホン|2.Brand: TRN|3.Model: V90|4.Earphone タイプ: インイヤー|5。インピーダンス: 22Ω|6.Earphone 感度: 110dB/mW|7.Frequency 範囲: 7-40000Hz|8.Plug タイプ: 3.5 ミリメートルストレートプラグ|9.Cable 長さ: 1.25 メートル|10.Color: 青、黒|11.Whether とケーブル: はい|12.Earphone インターフェース: 2Pin コネクタ|13.Whether とマイク: オプション|14.Whether 缶の交換ケーブル: はい|15.Driver ユニット: 4BA + 1DD ハイブリッドドライバーユニット
インピは22Ωなのでまあ普通ですね。pinはMMCXではなくて、2pinで、0.75です(パッケに書いてありました)。公式の周波数グラフが20khz超えたら一気に(0に近づいていく勢いで)減衰しているのに40khzまで再生出来ますと宣言しているのは、これでいいんだろうか、、。
aliのほうが商品説明が詳しいのでそっちを見ると
17 months of blood, sweat and tears Plus, countless setbacks
17ヶ月に及ぶ血と汗と涙、そして数え切れない挫折
まずこれがめちゃくちゃ面白くて思わず引用してしまいました。BAもDDもカスタム品、ということがいいたいようが、画像ではアイコンと文字が食い違っていたりします。しかし、まあ実際どの程度の「カスタム」にせよ買ってくっつけただけじゃないですよ、という段階なのはそうなんでしょう。
TRN V90の音質
V90の音は、特段ボーカルを重視していなくて(中華イヤホンといえば「ボーカルが近い」って感じだと思っていて、私はそれを期待することが多いんですが)、あらゆる音がかっちり聞こえる、多ドラっぽい音ではあります。
「ボーカル近い!」という感じはありません。しかし、金物のキラキラなんかはきっちり聞こえるので、「解像度高い!!」ということは実感出来ます。後述のHI7は逆に真面目にウォームにやりすぎていて、そういう華やかさに欠けるかもしれないので、これぐらいが楽しいという人もいそうです。
V80がheadfiで絶賛されているのを見ると、海外は日本より低音をかなり重視するイメージがあるので、そこから引き継いでいるのだろうかななどと邪推したりします。
しかし、ウォームと言い切るほどではないバランスが絶妙かなと思います。
TRN V90とCCA C10の比較
久しぶりに聞いたらC10に惚れ直してしまいました(笑)。最高じゃないか。
C10はなんか買ってすぐはシャリシャリ感が強いクールなイメージ(当時もってたものの中での比較でしょう)だったんですが、いま引っ張り出してきて、当時はもっていなかったミドルなDAPであるDX160に繋いでみると、むしろ変なシャリシャリ感はなくて、ボーカルが綺麗に響きつつ、低音もきっちり出ています。(ちなみに、なぜかC10はマイクつきを買ってしまったので、ケーブル先の端子が3極+マイク端子で、DX160が4極3.5mm対応なので、奥まで刺すと端子がずれて音がでないので、一本分浅く挿しています。こうなると外使いは出来なくなるので、スマホに直接刺す人以外はマイクつきケーブルはやめましょう)
むしろ高い音はもやっとしていて、解像度感で言えばV90のほうがあると思いますが、CCA C10のほうが、音に一体感があり、「楽しい」と感じられるところをかっちり押さえています(用語で言えば、C10が音楽的で、V90は分析的です。)
きっちり出来ないから誤魔化したほうがいいところはちゃんと誤魔化しているというか。
ごまかさずに多ドラな感じにしていくと、rose br5mk2だのkbf mk4になっていく(sonionじゃなくてknowlesをたくさん積む感じですね)でしょうが、お値段が4倍じゃきかないですからね。
じゃあknowles多ドラと比べてC10、V90どっちが近いかというと、誤魔化しているC10のほうが音が近いと思いました。
V90はドライバーの出す音がそのまま出ているので、特定のある楽器や声のリアリティに着目してしまうと、もっといい値段のドライバーのものには負けてしまうと思います。そういう意味でクラシックなんかには向かないでしょう(あんまり聞かないのでわからないんですが、あくまでスペックとしてということで。)。C10はうまく誤魔化しているので、ねちねち聞かないと、いい感じに聞こえます。
また、かなり高めの女声(まあアニソンとか声優ソングです要は。ガールズロックバンドぐらいだったらC10もV90もどっちもいいと思います)+シンセの音のキラキラ感を聞くイヤホンとしてはおそらくどちらもベストではないと思います。低音も出るけど高音が凄いtinfi T3とかを勧めます。
でも、背景にキラキラキラと流れる音にはっとさせてくるのはV90ですね。C10はそこは「鳴ってんな」にとどまってしまう。例えばV90でpefumeを聞くと、ボーカルがあんまり出てこないのは残念だけど、EDM的なキラキラとドンドンはかっちり楽しめます。
総じて、「こんな音もあったのか!」と思わせてくれるのはV90です。まだあんまりイヤホンを持っていなくて、今持ってるイヤホンとの違いを感じたい!!っていうときにはV90的な音作りのほうがはまる場合が多いと思います(ただし、女子ボーカル主体とかの人は除く)。
TRN V90とKBEAR HI7の比較
ちょっと更に多くなってしまうのでこいつこそVXとかC12と比べてあげるべきかもしれませんが、こいつも結構低音がしっかり出ている。ただし、それ以外の部分は割とタイトかなと思います。
でも高音のところもウォームさが及んでいて「あー多ドラの解像度!!」って感じがしないかもしれないですね。実際アマゾンレビューにもそんな感じの不満が見られます。聞いてみると細かい音もしてるんですが、シャリシャリ感は全然なくて、こっちはV90と違ってウォームと言い切れる音です。
空間的な広がりもHI7のほうが感じますね。宇多田ヒカルのbeautiful worldが80%スローテンポに聞こえるイヤホンです。
ま、しかしクラシックを聞かないので、空間的な広がりについては参考程度ということで……。あくまで比較したらということでV90が窮屈に感じたりということはないです。
比較しての総論
むしろCCA C10、KBEAR HI7と比較して、V90を単品で聞いたときは「いかにも多ドラで解像度高いでござい!」という感じはしなかったので、いざ近いスペックのものと比較してみると、ちゃんと解像度が高い、というのが、音作りのまとまりもよくて、かつ解像度もきっちりもってるいいイヤホンだという感じもしました。「声が近くないと我慢ならない」という人以外には悪くないんじゃないでしょうか。V90。
そしてCCA C10は最高なので、よくわからないけどとりあえず1本ならおすすめできます
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