gannenの3文以内にまとめる日記

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社会人の効率のよい勉強方法について科学的根拠のある理論のまとめ

社会人の勉強は理論から

働き始めてから身につけたいスキルというのは、試験のないことが多いです。受験なりを真面目にやった人であれば、試験があれば、逆算である程度めどをつけていくスキルがあると思うのですが、実際身につけたいものというのは、そこまで明文化されていなかったり、どう学習したらいいかわからないものだったりすると思います。(というか、受験は産業化しているので、自分にあった方法が見つかるぐらい、いろんな手段、学習方法があらゆる角度から提案されていますから、そのどれかにのっかればいいわけです。幸せなことだと思いますが)

そこで、そういう明確なゴールがあるとはいいがたいものについて、どうやって大人になってから身につけていくか、ということについて、複数の本を読んで重要と思われたところをまとめました。

あとから調べて笑ってしまいましたが、メンタリストのDaiGoがどれについてもまとめ本を書いているようなので、ひょっとしたらそれ一発で済むかもしれないですね……。

 

おすすめの本2冊は『超効率的勉強法』と『ディープ・プラクティス』

はっきり言って私は洋書びいき、翻訳書びいきですが、(値段が高くても具体例と科学的根拠(といってもこの手の心理学やらビジネスやらの応用分野の論文なんて数年でひっくりかえることはママありますが、それでも誰かのいち体験よりは私は信頼できると感じてしますので)がはっきりしていることが多いので)、複数の本を読んでみて、知識を覚えるタイプの勉強についてのトピックについてはこの本が非常に充実していると思いました。

基本的にはテスト効果の話と分散学習の効果の話で、それ以外にもお勉強本でよく言われているような「五感をフルに使おう」とか「朝から」とか、かなり網羅的だと感じました。

いわゆる暗記術については、数字と絵を対応させて……みたいな話があり、そこまではフォローしていませんが、それはまたいわゆる「勉強」とは別のトピックでしょう。

また、具体的に、受験向けの勉強で何がいいか、というのであれば、和田勉とか、最近流行りの東大王の伊沢氏の本なんかもあるわけなので、それはそれで別の本にあたったほうがよいです。

それらに対して理論的な背景を求める人、あるいは社会人なのでいわゆる受験のお勉強の本じゃなくて自己流でプログラムを考えないとなあという人が1冊買う本としては非常にいいと思います。

 

 

もう一冊は、スキル習得についてです。いわゆる1万時間の法則的な話との関わりで、一番具体的だったのがこの本だと思います。ちょっと例が特殊すぎる感じはありますが、スキル習得系だと一番情報量は多いんじゃないかなあと。特殊なりに色々なパターンが出てくるので、どこかで自分が身につけたいと思っているスキルとバッティングする例も出てくる、といいなと思いますね。

 

 

暗記・知識の習得について

この本は基本的には社会人の自分のためのまとめですが、語学や資格試験、自分の専門的なスキルアップの点で、結局暗記から逃れられないというシーンは多々あるだろうと思いますし、当然いわゆる受験に対して最も役立つのがこの分野だろうと思います。

ちなみに、語学に関しては一番下に別項目を立てたのでそれもご参照ください。

分散学習

  • しばらくたってから復習 最初の学習~最初の復習:最初の復習~テスト=1:5
  • 一度に学習する暗記カードの枚数は多いほうがよい(合計回数が同じだとしても)

 

テスト効果=検索練習

  • テストの間隔は長い方がよい
  • テストはわかるようになったらやめてよい(5回正解したら伸びない)
  • 4回読む→テストを1回/1回読む→テストを3回→数週間後テストすると後者が50%高いスコアになった
  • 全く知らないことについての「事前テスト」もよい

 

英単語学習アプリのmikanを使ったら、知らない単語をひたすらきかれるのでめちゃくちゃ不愉快だったのですが、この「事前テスト」効果を知っていれば、納得がいったことでしょう。

インターリーブ/ツァイガルニク効果=何かを習得するには、関連性のある複数のことを混ぜて、かつ中断をはさみながら練習するほうが効率がよい

  • 画家の画風の研究→作家ごとより混ぜて教えたほうがのちのちの正解率があがった

 

ツァイガルニク効果は逆にシングルタスク系の本にもよく出てきますが『脳が認める勉強法』では逆に効率的な学習に使えるとしています。

 

人に教える学習方法はよい

 

これは小学校なんかで「早く終わった人は周りの人に教えてあげてね」みたいな形でも使われていますし、一般に人と勉強する利点としてよく言われていることではないでしょうか。 

 

 

 

知識の習得についてのおすすめの本の紹介

 

 

 

 

分散学習と、中断・まぜこぜの効果、に的を絞っているのが『脳が認める勉強法』です。

 

脳が認める勉強法――「学習の科学」が明かす驚きの真実!

脳が認める勉強法――「学習の科学」が明かす驚きの真実!

 

要は、常識に反することに注力しているのだと思います。特に後者についてはこの本以外ではあまり見なかった話だが、非常に難しい本なんかを一度無理やり読み通して、しばらく置いてから読むと意味がわかる、というような話は実体験としてもある効果なので、場合によってはうまく使えるのかもしれないとは思います。

そもそもこのトピックは、知識習得系にすべきか、スキル系にするべきかちょっと迷ったところです。いわゆるチャンク化の効果であれば、英単語帳なんかでもよく語られていますよね(文脈の中で覚えたいとか。関連語とまとめて覚えたいとか)

 

まぜ単

まぜ単

 

 日本語と英語をまぜて覚えるなんて単語帳もありました。(個人的には、基本単語が入ってない段階であればこういうのもありかなと思いますが、いかがでしょうか)

 

スキルの習得について

知識習得系については、まあ理論があってもなくても、受験時代になんとかした記憶があればそれに沿ってやるということもできると思いますが(単語帳パラパラめくるとか)、スキル系についてはある意味未知に近いと思います(部活の練習とかが近いですかね。私は真面目にやらなかったのでわかりませんが)。

であるがゆえに「一般論がちゃんとまとめてあるよねー」みたいな決定版があるわけでもなくて、割といろんなトピック(しかも私としては初耳)が別々の本に散っている感じです。

うまく重要そうなものをとりあげたつもりなので、ぜひ参考にしてください。

 

スキルをできるだけ小さな「サブスキル」に分解し、サブスキルごとに練習

『ディーププラクティス』以外にも『たいていのことは20時間で習得できる』でも出ている。というか、問題は分割せよというのはデカルトも言っていて……まあコンサル本とかその手の本でも書かれている話ではある。ただ、現実のスキルだと意外にちゃんとばらさずにがむしゃらにマネが始まったりすることはあると思うので、重要な話だとは思います。

ディーププラクティスによれば、サブスキルはゆっくり練習すべき

ピアノやサッカーの話だが、このスローな練習の重要性はかなり強調されています。遅くやるだけでなく、ときには異常に早くするといった話も出てきます(楽器だといかにもありそうですね)テンポを調節することで、よりスキルがわかってくるというような話です。

目的のある練習:練習は自力より少し上、コンフォートゾーン外へ具体的な目標設定で行い、練習からただちにできるだけ多くのフィードバックを得る(明確な目標とそこからのずれを計測)

 

『超一流になるのは才能か努力か』『ディーププラクティス』ではスポーツとかピアノの話がされてるんですが、当たり前なようで、計測不能なことを練習してしまうということはないではないです。センスとか。しかしフィードバックがないと、上達はないので、

 

限界的な練習:上級者の心的パターン・フック・イメージを模倣し、ひいては作り出す

『超一流になるのは才能か努力か』『たいていのことは20時間で習得できる』『上達の法則』

多くの本でOODAループ、トップガンの世界での訓練方法が取り上げられます。

 

 

スキル習得についての本の紹介

 

これが、いわゆる天才を対象にしているのですが、もっと身近な楽器をとりあえず演奏できるようになるとか、語学を一定レベルにするとかそういうことを対象にしているのは以下です。ただし、『ディーププラクティス』が天才養成所のような(サッカーとか、バイオリニストの養成所)、タイガーマスクとらのあなのような場所に直接取材にいき、データをとっているのに大して、『たいていのことは』は一般論+本人の体験談で構成されているので、読み物としての迫力は『ディーププラクティス』にはかなり及ばないかなと。

この点は、好みだとは思います(逆に『ディーププラクティス』は、あまりにも極端な例が多く、いまいち自分で応用が思い浮かばないところもあると思います。だいたい似たようなトピックを扱っているので、好みの問題かなと)

 

 

これらの本と比べると不親切かなとは思いましたが、場合によってはいいかなと思ったのが

 

この本で、この本はえんえん「上級者は○○」ということが書いてあって、どうやってそうなるか、という話はかなり手薄です。しかし、身近な上級者を見るとたしかに当てはまっているところもあり、手本とすべき上級者を見つけるには目を通しておくのもありかもしれません。手本の重要性については、むしろモチベーションとも関わりますが、誰を手本にしたらいいか迷うということは実際現実ではあるだろうと思います。

モチベーションと瞑想について

モチベーションは非常に重要なわけですが、私の興味は薄く、読書メモにあんまり残っていませんでした……。断片的に、この本にかいてあったはず。という感じで出しておきます。

  • モデルとなる人物の重要性

→『ディーププラクティス』の後半はモチベーションにあてられています。

 

語学学習について

語学学習については、効率的な脳の使い方系の本以外に、そもそも専門の研究分野が存在します。Second Language Acquisition =SLAという分野がそれで、専門的に研究している研究者の本が日本語で数冊存在するので、科学的根拠を重視する方はまずそれを読むのがいいと思います。(当然語学学習については、ロンブ=カトー的な多言語マスターによるエッセイがたくさんあり、多言語と言わずに何か一言語をマスターした人の本もたくさんあり、という感じで、実際肌にあう人を見つけてエッセイを読むのも、モチベーションの観点からはいいとは思います。あと、最近はyoutubeにそういう英語だったり別言語だったりが得意な人がたくさんいるので、彼らの勉強法などについて見るのもモチベーション上はいいと思います)

 

 

 

脳科学的に正しい英語学習法

脳科学的に正しい英語学習法