gannenの3文以内にまとめる日記

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暴落の今こそ読むべき米国株本の著者ベスト11【本当に今でもアメリカ人が買っているのは誰だ?】

これは何?

amazon.comで継続的に売れてそうな株の本とその著者を勉強中の自分用にまとめてみたリストです(順位は主観的なものなのであくまでご参考程度に)。これから読もうと思ったリストなので読後の感想などはついてないか、さっと見た程度なのでごめんなさい。個別の本についてのよしあしはブログやアマゾンレビューを参考に。

「しばらく気絶」の方も多いだろうと思うので、本を読んで過ごすのもいいのではないでしょうか?

 目次

どういうランキングか

タイトルは釣り気味ですが、ようは、Amazon.com(米国の方)での「株」についてのベストセラーランキングをざっと見て、上の方にあった本と日本語のタイトルと付け合せをしたリストです。

ただ、厳密な本の順位ではなくて、amazonの雰囲気を見てつけた定番感です。大まかな「読まれている著者」という傾向ですもうちょっと細かく色々考慮した項目がありますが、それは下の方にで。要は同じ称号なら順位ほど差があるわけではないという感じです。

あと、なんだかんだ有名人同士は絡みがあるのが面白いなと思って、改めて調べてひとこと紹介をつけてみました。

  

【最強の定番】1位 グレアム【バリュー投資】

 

定番度について

私にとっては意外でしたが、紙の本だろうが電子書籍だろうがガチガチのベストセラーで、他の本と比べても抜きん出ています。☆6000、レビュー2000を超えていて、圧倒的です。もしずっとそうなら何十年も同じ新書とか文庫が(実用のエリアで)売れているということです。びっくりですね。まさに「古典」という感じだと思います。

ただ、ひょっとしたらコロナウィルスによる経済危機で「今読むべき古典」のような感じで取り上げられているのかもしれないですね。大恐慌がきっかけの本なので。

グレアムは『証券分析』の本も定番感はありましたね。

読んでみて

kindle unlimitedに入っているので読んでみましたが、株と債権の話がかなり多くて、しかもアメリカでも版を改めるたびにそれぞれの収益率がかなり変動してるという話が出てきて(しかもアメリカは最近の日本と違ってインフレもあります)、ある意味日本から米国株に投資する人には、日本と違う環境について改めて学べるところがあります。

著者について

グレアムはバフェットの師匠筋でコロンビア大学の教授です。wikipediaには「バフェットはコロンビア大学でのグレアムの教え子の中で唯一A+をもらった生徒である。」とあります。

【超定番】2位 マルキールインデックス投資

定番度

原題は”A RANDOM WALK DOWN WALL STREET”。マルキールも流石に定番本らしく、ペーパーバックも出てました。(株の本ってだいたいターゲットを意識してか高いハードカバーのママですよね日本では。でもここにある大半の本がパンローリングで、かつ翻訳に不安を感じたことがないので、高いことに文句を言う気持ちはないです。専門的な出版社なり編集部なりがクラシックをちゃんと出している、というのは読者からするととてもありがたいことなので)。ただ、グレアムとは結構差があります。

著者について

マルキールプリンストン大学の教授ですが、下記ボーグルのヴァンガードグループの顧問でもありましたから、教授であり実務者でもあった、という感じでしょうか。

 

【超定番】3位 ボーグル【インデックス投資

 

定番度

「敗者のゲーム」を意識した、ちょっと不思議な邦題ですが、原書は"The Little Book of Common Sense Investing"と割と慎ましやかなもの。ここまでの3冊は、「株の本」というよりは、お金についての教養書ぐらいの扱いの雰囲気がありますね。

著者について

ボーグルはあの「楽天ヴァンガード」とか「VOO」の「V」のヴァンガードグループの創立者で、プリンストン大の卒業生です。

【ド定番】4位 ピーター・リンチ【バリュー投資】

定番度

実際に銘柄の話にまで踏み込むものとしてはこの"One Up On Wall Street"とオニールの本がとにかく目立っていました。(もう1冊 Beyond the Street があるようですが。)この本は過去日本でもいろんな出版社で出し直されてるみたいですね。

読んでみて

こっちはバリュー、オニールはグロースで、教養よりも具体的な銘柄選択についてある程度実用的に参考にできるレベルでの古典という感じだと思いますが、ファンダメンタルの着目点とかは共通するところもありますし、「知らない株・微妙な産業の小さい企業を恐れるな」とか結局似たようなことを言っているところもあるのが興味深いです。

著者について

リンチはフィデリティのマゼラン・ファンドの運用者ですね。マゼランはあの日本小型株の最強グロースファンドひふみ投信が模範としているファンドです。「テンバガー」の名付け親でもあるとのこと。リンチもウォートン校でMBAをとっています。

【ド定番】5位 オニール【グロース投資】

 定番度

順位がオニール同様しっかり高いですが、タイトルの”How to Make Money in Stocks”がまんま過ぎて面白いというか、自費出版本的な怪しさを醸しています。

読んでみて

 個人的には、ミネルヴィニから入って、オニールを読むという順序でしたが、基本的にほぼ同じ内容だと思います。こちらは成長株のチャートが100枚載っているという、凄まじいサービス精神あふれる本で、納得の順位です。(ミネルヴィニになると、チャートの上に「私はここで買う」などと書かれててさらに面白いですが(本を読めばそこで買えるようになるのかはともかく))

著者について

 オニールはInvestor's Business Dailyという新聞会社の創始者です。

【ド定番】6位 グリーンブラット【バリュー投資】

 

定番度

あまり日本で触れてる人がいなさそうな、グリーンブラットの本が複数高い位置にランクインしてました。魔法の公式の本は”The Little Book That Beats the Market”、『グリーンブラット投資法』の方は”You Can Be a Stock Market Genius”。ですね。
いま、「魔法の公式」の話をする人っているんですかね? 米国株ブログ村とかに。"You Can Be ..."はイベント投資の本のようなので名前は出なくても概念はあるかもしれないですが。私は個別株について調べるときに最初にグリーンブラットについての話にまず興奮して(調べたらインド市場で再テストしてみた!とか論文とかも出てきたりして楽しかった)、そこから他の株の本を読むところからはいったのでかなり意外でした。(ところがこの本自体は読んでないんですが……)

著者について

グリーンブラットはwikipediaに日本語の項目もありませんが、ウォートン校の卒業生でコロンビア大学で教鞭をとったこともあったとのこと。自身ではヘッジファンドを運用していたそうです。

【ド定番】7位 バフェット【バリュー投資】

 

 

定番度

バフェットは本人の単著がないからか、定番本という感じのものがなくて、名前の入った本がちらほらという感じで、扱いに困ってここにしました。とはいえ、知名度や人気、当然本国でも言わずもがなだとは思います。上2冊、もっとも定番本ぽい雰囲気の"The Buffet Way"と"”の訳書です。自伝の"Snowball”も売れていそうでした(が、いづれもこれより上に挙げた本ほど定番の雰囲気はなし)。実際の運用者としてマンガーの名前の本も日本でも出てるみたいですが、上のあたりの本がまず定番に見えましたね。

著者について

言わずもがなでしょうが、バークシャー・ハサウェイ創始者です。もし、全然米国株についての知識がないのにここまでたどり着いた人がいたらと万一を心配して書きますが、日本での知名度で言えばグレアムよりマルキールより有名な人(というかこの中でぶっちぎりで一番有名な人)だと思います。

【定番】8位 フィッシャー【バリュー投資】

定番度

邦題は原題”Common Stocks and Uncommon Profits”の直訳ですが、commonとunccomonの対応関係がないのでちょっと奇妙な感じですね。1960年刊の本としてはなかなかの地位ではないでしょうか。

著者について

フィッシャーといえば、バフェットの師匠筋の一人というところでしょうか。「バフェット流の元ネタの85%はグレアム、15%はフィッシャー」という話があるようで、帯にも大きくバフェットの名前が踊っています。なにか会社を作ったとかではなく、凄腕の個人投資家だったということです。

【定番】9位 シーゲル【バリュー投資】

 

定番度

”Stocks for the Long Run ”『株式投資』(原題だと長期投資がターゲットなのが明確ですね)はそれなりという感じでしたが、”The Future for Investors”『株式投資の未来』の方はさほど定番感はありませんでした。日本での知名度と逆ですかね?

著者について

シーゲルはペンシルヴェニア大学のビジネススクールであるウォートンの教授でした。株式以外についても広く経済に言及するTVとかにも出てくるご意見番的な存在だったとのこと。投資会社の顧問もしていたとのことです。

【定番】10位 ミネルヴィニ【グロース投資】

定番度

 実は今ご贔屓のミネルヴィニがちゃんと本国でも評価されてるだろうか、というのがこのまとめのモチベだったので、上にあげたような人たちほどではないですが、ちゃんと顔を出していて安心しました(上の方のインデックス投資本とかは、経済の教養書とか歴史の本みたいな感じもあるので、テクニカルの解説もあってバリバリの実用書といった趣のミネルヴィニの本は健闘している方だとは思います)2冊とも相対的に新しい本の中では定番の位置だと思います。『成長投資法』が”Trade Like a Stock Market Wizard”で、『株式トレード』が”Think & Trade Like a Champion”ですね。

読んでみて

内容的にはテクニカルとファンダメンタル両方見つつ、中期ぐらいで勝ち馬に乗るスタイル(モメンタム)ですが、「ここで買う」と買い方も相当詳しく説明してくれるのがいいところかなと。

著者について

ミネルヴィニも自身で投資会社を経営しています。

【定番】11位 ハワード・マークス【バリュー投資】

 

定番度

ノーチェックだったのですが、新しい本の中では図抜けて売れています。この調査ではじめて興味が出てきました。

著者について

ハワードマークスはウォートン校の卒業生で、シティバンクの役員をしたあと、やはり投資会社を運用しているとのこと。バフェットがハワード・マークスのアドバイスにはいつも学びがあるといったというエピソードが出てきますね。

 

番外 マーク・ダグラス『ゾーン — 相場心理学入門 』

 

どの株を買うかという話ではなさそうだったたので、番外としましたが、audible版もあって、星も千近く、定番本らしい雰囲気が出ていました。ミネルヴィニもリスク管理の話に2章割いてましたし、バリューはともかくモメンタム的なアプローチは結局他に株を買う人の心理によるところもあるので、必読という扱いなのかもしれません。

番外 シュワガー『マーケットの魔術師

インタビュー集なのでちょっと違うかなと思いましたが、national bestsellerの文字が燦然と輝いていて、売れていました。日本だと財テクブームの頃はともかく、national bestsellerという感じで実際の投資家のインタビュー集が出るというのは想像しづらいですね。

 

番外 『欲望と幻想の市場』

ミネルヴィニが参考にしたといっているリバモアの一生をノンフィクションでまとめた本が定番度の観点からはまあまあ位置にいました。原題は”Reminiscences of a Stock Operator”。ただ、日本のアマゾンのレビューなんか見る限り、この株を買え!という感じではなさそうですね(そういう本が人気なのもすごいですが)

番外 アンドリュー・アシズ『デイトレードの基本と原則 ――戦略、資金管理、規律、心理を学ぶための総合ガイドブック』

 デイトレードは全然知識がないのでわからないのですが、amazonでの扱い見る限りデイトレードに関してはこれが定番のようです。ミネルヴィニの本でテクニカルの説明も出てたのでいつか読んでみたいですね。邦題は硬い感じですが、原題は”How to Day Trade for a Living”。デイトレードで食べていく方法 みたいな感じでしょうか。まあこれはこれで胡散臭い感じはあるかもしれないですが。

 

番外 ロバート・キヨサキ『金持ち父さん 貧乏父さん』

 バフェットの本とかボーグルの本とかになると株式投資の心得みたいな本としても読まれている感じでしょうが、金持ち父さんもそういうものに並ぶ感じで、入門書として今でもきっちり地位があるようですね。

 

番外 チャールズ・エリス【インデックス投資

あれがないじゃん!となるとしたらこの本かなということで、見逃した訳ではなく、実際さほど定番感がなかったので番外としました。「第6版」というのも威厳がありますし、マルキールと並ぶイメージでしたがペーパーバックもなさそうでした。『敗者のゲーム』があって、ボーグルの『インデックス投資は勝者のゲーム』があるような日本語タイトルの付き方ですが、本国での定番感ではボーグルに軍配があがりそうです。 
 

雑感

グリーンブラットが個人的にはとにかく意外。あとグレアムの圧倒的な感じも。 グレアム、マルキール、、そして勿論バフェット、この辺の顔ぶれは予想と変わらなかったのですが、特にグリーンブラットは意外でした。あとは、下の方の本でいうと、そもそもこの数年ブルマーケットなので成長株の本が売れてたとかそういう傾向はあるかもしれませんが、結構バランスよかった気はします。3年後とかで顔ぶれが変わってたら追記しようと思います。(絶賛荒れ気味ですし) 
 

著者たちの関係まとめ

インデックス投資

大学教授系が多いですね。マルキールとエリスは共著もあり、マルキールはボーグルの会社であるヴァンガードの顧問でした。

【バリュー投資】

グレアム&フィッシャーがバフェットに影響を与えたことは有名です。
そしてバフェットより若い世代だが、ハワード・マークスもバフェットが愛読しているということで、近いところにいますね。
リンチは直接の関係は見つかりませんでしたが、グレアムの『賢明なる投資家』の新版には名前が登場しているとのこと。
グリーンブラットが日本で一つ知名度が下がる気がするのはこういう輪に入ってないからですかね。

【グロース投資】

ミネルヴィニ はリチャードラブやリバモアなどかなりいろんな人の名前を出していますが、オニールの名前も当然出ていますし、番外にしましたが、リバモアの伝記もそれなりに人気そうでした。
 

ランキング時に考慮したこと&原書のレビューを私が見てみる理由

amazonでの定番感は実際のところどういうことか

☆が少ない(評価の平均点ではなくてレビュー数)本は取り扱いませんでした。新刊とか、著者が人気の電子書籍とかがはいってくるので。ジャンルを問わず「数年来信頼されて読まれている実用書やノンフィクション」は米amazonだと☆三桁ぐらいつくという感覚があるのでその辺をボーダーにしています。あと人気だったり古典感のある本はペーパーバックはもちろん、最近はaudibleにもなるとか。

でかい判型でもとが洋書だから本国で権威のある本とは限らない

 そもそも、翻訳ものって、向こうで自費出版電子書籍3ドルです!みたいなものがこちらではやたら立派な装丁で4000円で売ってたりします。(3冊ぐらい出てるからちゃんとした著者かと思ったら、小さなセミナーの講師が立て続けに出した本で、どうにも生徒らしき人のレビューがいっぱいついてるけど……みたいなこともあります)中身が良ければなんの問題もないんですが、クラシックとかベストセラーに比べるとやっぱりレベルは落ちることが多いという印象もあります。(ただ、ミネルヴィニおすすめのリヴァモアは3ドルでしたから、掘り出し物がないということはないですがhttps://twitter.com/markminervini/status/963151250492715008

原題について

そもそも原題が調べにくいというのもありますよね。わがままを言えば、翻訳ものはさらっと本国でのレビューが見れると嬉しいんですが。原題は書籍のどこかには必ず書いてありますが、WEBだと「書影に書いてある」「HPに書いてある」ぐらいしかないので著者名からあたりをつけたりする必要もあります。