ハイレゾについて、当のミュージシャン自体は何を言ってるのか【随時更新】
山下達郎が否定派というのは結構有名だと思います。山下達郎はマスタリングもやりますから、ひとつの見識だと思います。
率直に言って、高付加価値商品として流通しているので、アーティストとしては普通否定しがたいところがあるだろうというのがあるわけです。例えば「ハイレゾ配信記念インタビュー」みたいなのがあって、主に歌手の方がその場でさっと聞いてみて「こんなに違うんですねぇ」みたいなのって、かなり意思がある人じゃないと断りづらいわけですよ(というか怪しいと思ってる人はインタビューに出てこないでしょう)。
普段から少なくともアレンジをやってる方で、「もともと○○」というような意見を中心に集めていきたいなと思っています。
山下達郎は「ロックにハイレゾは要らない」
96kHz以上はあんまり好きじゃない。ロックは48kHz/24bitで十分です。今回96kHzも試してみたんだけど、なんだか気持ち悪くてね。人間の聴覚は20kHzからちょっと上ぐらいで終わるんだからそれで十分なんだよ。そういう部分より、ロックンロールは“つぶれ”と“ひずみ”の音楽だから。
シュガー・ベイブ「SONGS -40th Anniversary Ultimate Edition-」発売記念 山下達郎インタビュー (4/5) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー
山下達郎はオーディオマニアとしても知られています。このインタビューの中でも
“中域の根性”ですね。中域のエッジが効いた音が僕は好きなので。僕の自宅のステレオはスピーカーがJBLでアンプはMcIntosh。何十年もこれがベストだと思って聴いてる。
といっています。(このブログは庶民なので当然のようにオーディオといえばイヤホンとヘッドホンを対象にしていますが、当然、プロや筋金入りの人はスピーカーです。詳しくはないですが、結構オーソドックスなシステムじゃないでしょうか。あとは、部屋でipod+ヘッドホンで聞くこともあると言っていますね。どんなヘッドホンを使っているのか気になりますがこの場には書いていませんが、CD900ST派のようです)
私は、まあ、CD900とMX100の2丁使いで、最近はレコーディングやっております。
サンデーソングブックの書き起こしをやられている方のサイトからで公式なものではないですが、CD900ST派というのは複数出てきますから、おそらく事実なのではないかと。
CD900STは言わずとしれた日本のスタジオ用ヘッドホンの標準機です。
山下達郎氏、病院の聴覚検査にて「こんなS/N比の悪いヘッドホンで音が聞こえる聞こえないとか判断できるか!」と医者へ抗議。聞こえたら押すボタンを検査開始直後から押しっぱなしにwww #sundaysongbook
— Otsuru Sohei (@tuuuuurn) 2017年8月20日
機材は標準的でも耳が良すぎるのかもしれないですね。
こちらに各年のシステムなどもありますので、興味のある方はぜひ。
ハイレゾに話を戻すと、ただ、システムがあくまでLP向けだからという感じで
Q64 なるべくいい音で音楽を聴きたいという人に対して、まず、どこから手をつければいい?
「デジタルは金をかければかけるほどいい音になるんですよ、悲しいことに。アナログはそうじゃないんですけどね。結論としては、お金を貯めて、いいものを買ってくださいということですね。“コスパが良くて、いい音”ってデジタルではありえないので」
なんてことも言っていて、LPまではなかなかいかない庶民派に切ないことも仰っています。このぴあの百問百答は面白いのでファンはぜひ読んでみてください。
オーディオというかそもそもレコードマニアであるというのが正解かもしれません。
大瀧同様、レコード・CDコレクター、オーディオマニアであり、特にロック・R&B・ポップスについて造詣が深く、アナログ盤はオリジナルを中心に収集しており、所蔵総数は6万枚を超える[16]。
松任谷正隆は「全部SACDにしてほしかった」
スーパーオーディオCD(SACD)が出たときには、全部スーパーオーディオCDになってほしいと思った。だからハイレゾの環境がここまで来ても全然遅いよっていう感じなんですけど(笑)
ユーミンの全423曲がハイレゾ解禁。松任谷正隆×GOH HOTODAが音作りを語る - AV Watch
少し前からユーミンのアルバムがリマスターされてハイレゾ版で配信されていますが、そこで松任谷正隆がハイレゾの話をしています。
松任谷正隆のオーディオシステムについては
僕のもっている『Beoplay A8』も美しいからスタジオに置いてある。
視覚もまた聴覚。目と耳で音を愉しめる、バング&オルフセン至高のスピーカー | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)
普段、ZX2で聴く時は、パワー不足が気になる時もあり、ポータブルヘッドホンアンプPHA-3を使ってパワー感を補っている
ということで、ある意味普通の音楽ファンぐらいかもしれません。インタビューを見ると新しいものは取り入れたいと言っているので、そういう意味でもデジタル音楽ありきのガジェットが好きなのかもしれません。
岸田教団・岸田は「最近32bit/96kHzの録り方が分かりました」2015
タイトに24bit/48kHzとかでビシッと音をデカく出しちゃった方がかっこいいなと思って24bit/48kHzに戻ったんですけど、やっぱ諦めきれずにいて。最近になってやっと32bit/96kHzの録り方が分かりました。
自宅のシステムについても言及があります。オーディオのために(地価が安いということでしょう)福岡に住んでいるという冗談さえ口にしています。
コンバーター(※1)はLynx Studio Technology AURORA 16ですね。コントローラーのSPLの2Controlを通してBeldenのケーブルで全部を繋げて、最終的にスピーカーはFostexのNF-1A。
ハイレゾ配信記念インタビュー系
あてになるかはわかりませんよという前提で見つかったものは張っておきます。
奥田民生
解像度が高いですから、やっぱりスムーズですよね。
ソニーの特設サイトというなかなかなところに載っています。ただ、このあと「僕の音楽にここまでいるか?」とも言ってますね。
早見沙織
曲を録ったときに乗せようとしていたニュアンスが残ってくれているのが、すごく嬉しいです!
早見沙織さんのハイレゾ配信を記念してAstell&Kern『SA700』で楽曲を聴いていただいた - イヤホン・ヘッドホン専門店eイヤホンのブログ
まあこれは高級プレイヤーとセットで聞いてるので、ハイレゾ音源云々かよという感じではありますが。(声優は歌手とは違いますが、音のお仕事というのである程度いいイヤホンを使っているイメージはあります)
番外オーディオマニアじゃないミュージシャン
細野晴臣
オーディオマニアの人には憧れますよ。自分のリスニングルームを作って、理想的な音でレコードを聴くのは、なかなか贅沢な趣味ですよね。でも自分はやらない、というか、やれない(笑)。
上で挙げたメンツに近いところで。