gannenの3文以内にまとめる日記

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安くて高出力なアンプとDAPを求め、出力と単位(Vrms、mW@Ω)について調べてみた

要旨

Vrms表記とmW表記の2つがあり、混乱しますが、一応計算で変換出来るようです。

コスパ(値段の割に出力が高い)が高いモバイルアンプとしてはhugo2、そして高出力のDAPとしては、dx160があります。

輸入を厭わなければschiit magni 3が桁違いのの高出力です。

目次

 

 

単位について

 

Vrms表記とmW表記の2つがあり、混乱します。以下サイトによれば

https://bbs.kakaku.com/bbs/K0000665054/SortID=20889614/

 

(mW * ohm)^1/2 =Vrms

 

だそうです。

 

 

据え置きアンプ編

アンプ編とDAP・ポータブル編に分けていこうかなと。

自分の持っている、基準となるアンプ:AT-HA26D

AT-HA26Dは中古で一万円ぐらいで、中華アンプが人気になる前は非常に有名だったと把握しています(古いサイトや掲示板を遡っての知識なので、確実ではありませんが)

AT HA26Dは 300mWx2@32Ω なので、3.1vrmsです。

 

とりあえず手持ちだとAKG K702、Hifiman HE400iは問題なく鳴っています(ちなみにこの2機種はほぼ同じ音量が出ます)。K702は前進のK701あたりが「これを買うならヘッドホンアンプも買え」と言われていた機種なので、「昔のポータブル環境だとちょっと鳴らせないよね」というヘッドホンの目安ではあると思います。

ざっと見た範囲、この3.1Vrmsは廉価なアンプではほとんど上限に近いようですが、いくつか例外もあります

 

AT-HA2

ちなみに、3Vrmsでいいなら、これがバカ安いです。定価で1万円切ります。(DAC部はありません)

音質重視設計で、最大300mW+300mW出力。

www.audio-technica.co.jp

たいていのヘッドホンも鳴らせるんじゃないでしょうか。(

chord hugo 2

 

www.aiuto-jp.co.jp

 

出力レベル      300Ω 94mW     33Ω 740mW        8Ω 1050mW

(300*0.094)^^0.5=5.3  (33*0.74)^1/2=4.94

ですから、他のメーカーであれば最大出力5.3vrmsと書かれるところなのでしょう。さすがの高出力で知られるhugo2です。

それも有名な理由の一つなのではないかと感じますね。

 

Topping DX3 pro

www.aliexpress.com

1000mw @ 32Ω

5.65Vrmsのはずです。値段を見るとhugo2と比べて俄然こちらが魅了的に見えてきます。

 

S.M.S.L. SU-8

www.smsl-audio.com

 

RCA2Vrms、XLR4Vrms

とのことで、高出力を追いかけてはいないようですね。

 

loxjie P20

www.loxjie-audio.com

Unbalanced headphones Balanced headphones

32Ω 385mW 32Ω 425mW

64Ω 210mW 64Ω 665mW

15Ω 105mW 150Ω 565mW

300Ω 55mW 300Ω 325mW

600Ω 29mW 600Ω 175mW 

 (600*0.175)^0.5=10.2Vrmsですね。

一般にコスパといえば中華勢が強いと相場が決まっています。現在の中華アンプのメジャーメーカーだと思うtoppingとS.m.s.l.から1つずつ紹介しました。

が、高出力については、アメリカ勢にやたらなメーカーがありました。

 

Schiit Magni  3/Heresy

Schiit Audio: Audio Products Designed and Built in California

Maximum Power, 16 ohms: 2.8W RMS per channel
Maximum Power, 32 ohms: 2.4W RMS per channel
Maximum Power, 50 ohms: 1.6W RMS per channel
Maximum Power, 300 ohms: 410mW RMS per channel
Maximum Power, 600 ohms: 215mW RMS per channel

(16*2.8)^0.5=6.7Vrms~(600*0.215)^0.5=11.4Vrmsです。

比較するのがバカバカしくなるぐらい強いですね。スピーカーを視野に入れているのかと思ったのですが、WEBではヘッドホンに普通につないでいる人も多いです。

中国や日本の環境だと部屋が狭いから廉価なものもせいぜいイヤホン~ヘッドホン対応なのに対して、アメリカ製品だとスピーカー用の廉価品があるのは面白いですね。

 

実は購入しました。実際メーカーの説明を読むとMagni 3+がスピーカー用で、Magni Heresyがヘッドホン用ということで(上のパワーはどちらも変わらないスペックですが)、Heresyの方を輸入しています。真っ黒な割に軽・ハイゲインの物理スイッチがある、というぐらいで実はまだAD-HA26Dとの差をじっくり味わえてはいません。音の出にくいイヤホンを刺した時にはハイゲインが助かりましたが(tihifiのP1ですね)

JDS Labs Atom

Max Output @ 600Ω 125mW (8.68 VRMS)
Max Output @ 150Ω 502 mW (8.66 VRMS)
Max Output @ 32Ω 1 Watt (5.66 VRMS)

JDS Labs - Atom Amp - HEADPHONE AMPLIFIER + PREAMP

magni 3の話題と一緒に出ることが多い気がするAtomはまだポータブルの範疇のようです。というかこの辺が限界でmagni 3まで行ってしまうと少なくともイヤホンは使いづらそうです。

 

S.M.S.L SP200

  

 

最高のコスパと噂されているSP200を見てみると明確にヘッドホンアンプを謳っているのに相当な出力であることに驚かされます。

SMSL SP200 THX AAA 888テクノロジー ヘッドフォンアンプ バランス ステレオヘッドフォン出力 XLR RCA入力ヘッドフォンアンプ

 

出力パワー:
6W x 2 (16ohm)
3W x 2 (32ohm)
440mW x 2 (300ohm)
220mW x 2 (600ohm)

となっていますから、

  • 6W*16Ω root(6x16)= 9.80Vrms
  • 0.220mw*600Ω root(0.22*600)= 11.49Vrms

magniの上を行く出力ですね。

サイトにvrmsの実測値もありますが、9,967vrmsということで、だいたい近い数字ですね。

 

DAP・ポータブルアンプ編

DAPも高出力で使いたいよなあ? 

基準となるDAP・アンプ:DX160

これもシングルエンド3.2Vrms、バランスだと6.4Vrmsで相当な高出力です。イヤホンはバランス化が安価に出来るので

 

Astell&Kern ACRO L1000 DAM11-ACRO-L1000

www.iriver.jp

 

6Vrms(アンバランス)   /  8.5Vrms (バランス) *負荷無し

価格コムで人気のアンプがこれです。

価格.com - 『イヤホン使用時、ご注意ください。』 Astell&Kern ACRO L1000 DAM11-ACRO-L1000 彩雲幻月さんのレビュー評価・評判

また、この辺からもう通常のイヤホンでは使いにくくなってくるようですね。アンバランスで6超えるのはビビリます

 

Astell&Kern SP1000 AMP

www.iriver.jp

プレイヤーに後付するタイプの(fiioとかibassoとかでもありますね)アンプです。

『SP1000 AMP』は、ハイゲイン設定時にバランス接続で10Vrms、アンバランス接続で6.2Vrmsの高出力を実現する

ポータブルユースなのに、hugo2を超えてきますね(まあほとんどDAPとhugoをつなぐのとかわらなさそうですが)

 

DX220

もA&Kのシリーズのようにアンプの交代が出来ますが、シングルエンド6.2vrmsのアンプがあるようです(いまいちオフィシャルなソースが見つからない)

 

番外編:スピーカー用

HA-1A MK2

そもそもスピーカー用のアンプは最初から高出力です。スピーカーの世界は全然知識がないので、価格コムで人気があったアンプにしました(Cayin自体はDAPなんかでも聞いたことのある名前なので有名メーカーだとは思います)

kopek.jp

 

1400mW+1400mW (@32Ω)
850mW+850mW (@64Ω)
1200mW+1200mW (@150Ω)
2000mW+2000mW (@300Ω)
2200mW+2200mW (@600Ω)

 念の為計算すれば、(2.2*600)-0.5=36.3Vrmsです。文字通りの桁違いですね。

出力と音質の関係

めちゃくちゃ鳴りにくいとされるヘッドホン(カタログスペックでそれが出てるのは、ベイヤーの一番インピーダンスでかいやつ(beyerdynamic DT990E/600)とかが有名でしょう)を鳴らすのでもない限り、さほど出力が要求されるとも限りません。

例えば、ベイヤーのインピーダンスが一番でかいやつが一番音がいいかというと、そんなこともないはずです。プロユース用ではありますが、それは長いケーブルやスピーカーのある環境でも普通に使えるということであって、音がいいということではないでしょう。

スピーカーと同様の設備で使うだろうからという想定の高インピーダンスヘッドホン→高額・高音質・マニアORプロ向け/ポータブル・スマホ想定・低インピーダンス→低額・ほどほどの音質・ライト層向け というのはおそらく全体的な傾向として観察出来るでしょうが、だからといって本来ポータブルで鳴らせるヘッドホンを高出力アンプに繋ぐ意味はないはずです。XLR端子というか、バランス接続にしても、同様のことが言えるとは思います。

むしろ、高出力なアンプを(低インピーダンス向けに)絞って使うことで、音は悪くなるという話しも見かけました。

 

とはいえ、手元に高インピーダンスなヘッドホンがあれば、それにあわせたアンプを持たないと鳴らしきれないという話しになるでしょう。

音質に詳しく、高価なヘッドホンを持ったオーディオフィルな方が持っているのはハイエンドヘッドホンで、ハイエンド=プロユースに近い=高インピーダンス、という関係が成り立っていて、必然的に高出力な環境を用意せざるを得ない可能性もあります。

鳴らしにくい=ハイインピーダンスなヘッドホン?

インピーダンスとは?

hegtel.com

まずこれは交流回路についての一般用語ですね。ただ、直流回路でいうところの抵抗という理解でいいようです。

www.sennheiser.co.jp

 

eman-physics.net

感度・能率とインピーダンスの関係

単位次第だという話し→

audio-technica|Headphone Navi|ヘッドホンを識る

出力音圧レベル(dB/mW)

1mWの音を入力した時、ヘッドホンから発音する再生音の強さ。単位はdB(デシベル)/mW。数値が大きいほど一定のボリュームで大きな音量を得ることができます。一般的には3dB/mW以上のちがいで聴感上の差を感じると言われています。

 

Sandal Audio: AKG K872とか、K812のケーブルとか

また、バランス接続できないことで何か問題があるのか?という疑問はあるかもしれませんが、このK812というヘッドホンはインピーダンスと能率が低く、ケーブル内を流れる電流量が多いため、標準品のケーブルでは左右のグラウンド電流が共通線を通ることで、クロストーク発生の問題があります。

 
例えば、感度100dBインピーダンス100Ωのヘッドホンと、感度97dBインピーダンス50Ωのヘッドホンの音量は理論的には同じということです。
これについてオフィシャルなソースを見つけていません。
が、 
O[Ω]  :  S [db]
O/2   :  S-2
O/4  :   S-4
O/8  :   S-6
O/10:   S-10
と換算出来るようです。
 

「鳴らしにくい」とされているヘッドホンのメーカー公表値

HD820

インピーダンスは300Ω、音圧レベルは103dB(1kHz/1V)

 ゼンハイザーの密閉型フラグシップ「HD 820」8月2日発売開始。29万円 - PHILE WEB

HD 650 【公式サイト

インピーダンス : 300Ω
音圧レベル : 103dB

HIFIMAN HE6【 公式サイト

Sensitivity : 83.5dB
Impedance : 50 Ohms

HIFIMAN SUSVARA 【 公式サイト

Impedance : 60Ω
Sensitivity : 83dB

 

K702 【公式サイト

感度(1kHz) 93dB SPL/mW

最大許容入力 200mW

インピーダンス 62Ω

 

AUDEZE LCD-3 【公式サイト

Impedance 110 ohms

Sensitivity 101 dB/1mW (at Drum Reference Point)

 

実測値で比較する

www.innerfidelity.com

ここにかなりいろんなヘッドホンを同じ条件で実測した際のインピーダンスがありますが、結論から言えば、ポータブルといえる範囲が32Ω付近だとして、いわゆる普通のある程度鳴らしにくいというラインがたかだか64Ω、ぶっちぎりでインピーダンスが全く違うのは、ゼンハイザーとベイヤーのT1で300や600になりますね。AudezeのLCD-3F(FはFazorの略で、2015年以後のアップデートバージョンのようですね)も100Ωを超えています。

 

インピーダンスだけでなく一定の音量(90db)に対して必要な電圧やワット数も書かれていますが、それでいえば高いのはK70X(0.2~0,.3Vrms/1~1.5mW)、HIFIMANのHe6が1Vrms/20mW)、He5が(0.3Vrms/5mw)あたりで、focalのUtopiaだろうがoppo pm3だろうが、MDRz7、Meze99C、GradoGS1000、ATHm70x……それぞれのハイエンドラインでも異常値は出ていません。

 

鳴らしにくいイヤホンについて

容赦なき150Ω設計! RHAの鳴らしにくすぎるイヤホン「CL1」「CL750」を一気聴きレビュー - 価格.comマガジン

 

RHACL1とRHA CL750はインピーダンスが150Ωということでそんじょそこらのヘッドホンなんかの何倍も鳴らしにくいです。相当な高級dapか据え置きアンプなしには鳴らせないのでは?

MEE Audio Pinnacle P1 も50Ωということでなかなかです。ソニーの最強フラッグシップIER-Z1Rも40Ωですね。

 

TinHiFi P1 – Linsoul Audio

Impedance 20 Ω ± 15%

Sensitivity 96 ± 3 dB

手持ちのイヤホンの中ではP1がもっとも鳴らしにくいです(アンプのつまみが同じときに、パナソニックのヘッドホンであるRP-HD10よりも音量が小さいです。RP-HD10は大きい音が出やすいヘッドホンではありますが。)インピーダンスはともかく、感度がかなり低いですね。

こいつは、Fiio M6経由で出す音よりアンプ経由で出す音の方が明らかにいいです(「奥行きがある」と感じられます)

TONEKINGにはハイインピーダンスモデルというものがあって

TONEKING 65/150/200ohm Earbud

65ohm 150ohm 200ohmの3モデルがあるとのこと。なんだかベイヤーみたいですね。

「鳴らしにくい イヤホン」で検索するとFinalのE5000が出てきますが、https://snext-final.com/products/detail/E5000 インピーダンスは14Ωで普通ですが、感度93dBとなってます。これはかなり鳴らしにくそうです。

campfireのATLASも名前が上がるようですが、感度 105 dB(at 1V, 1 KHz)19hz となっていてスペックシート上はさほど鳴らしにくそうにも見えませんが果たして。

 

インピーダンスの「1/8の法則」

How to Choose a Headphone Amp and DAC - YouTube

 

Headphone Power Calculator - Headphonesty

hifimanは別角ですね

アンプのインピーダンスはヘッドホンのインピーダンスの八分の一と書いてあります

ロー出しハイ受けってやつですね

 

Headphonestyの記事から抜粋です。

 The term ‘rule of eighths’ is used as a rough guide. Divide the headphone impedance by 8, and that is the maximum source output impedance (32 ohm headphones / 8 = 4 ohm maximum source output impedance).

1/8の法則という言葉が、大まかなガイドとして使われます。ヘッドホンのインピーダンスを8で割ったその数が、ソースの出力インピーダンスの最大値だということです。(32Ωのヘッドホンはその1/8の4Ωの出力インピーダンスが最大だということです)

 

M6 – Fiio Japan

手持ちのM6は

出力インピーダンス <2 Ω

となっていますから、16Ω以上のイヤホンで使ってくれということですね(そらそうでしょう)

 

Schiit Audio: Audio Products Designed and Built in California

magni 3は0.2Ωだそうです。なんでもこいということでしょうか。

 

https://sandalaudio.blogspot.com/2016/07/blog-post_9.html

ヘッドホンのインピーダンスについての海外記事

Headphone Impedance Demystified: Do I Need a Headphone Amp? - Headphonesty

 

あらゆることについて相当決定的なことが書いてあるようなので、あとで要約しようと思います。

どこかYouTubeで見かけたrule of eighthも載っています。

 

が、日本語の記事でかなりの部分に触れているものがありました。

sandalaudio.blogspot.com

ハイインピーダンスのイヤホン→アンプの出力インピーダンスの影響を受けない(プロユース向き)

低いインピーダンスならば、ヘッドホン・イヤホンのインピーダンスの影響は小さい

古いアンプ・据え置きのアンプはかなり高いことがある

 

ヘッドホン端子の出力インピーダンス一覧 イヤホン測定結果置き場

ここに実測の結果がありますが、どうもAT HA26Dのご先祖様は出力インピーダンスが32Ω(実際スペック表にも32Ωでの歪み率などが書かれている)ということなので、相当高い出力インピーダンスの可能性がありますね。文字通りの1\8ルールであれば、250Ω付近なければ、足りない訳ですから

 

IBasso DX160 Review | Headfonics

公式じゃないのですが、DX160はアンバランス0.3Ω、バランス0.4Ωと書かれています。

 

ちなみに電気系の記事では、ハイインピーダンス→ノイズが乗りやすい/ローインピーダンス→ノイズが乗りにくい

最大入力について

最大入力がちょっと気になりましたが、AKG(K240にせよK701にせよ)は200mW、ベイヤーもその辺り(DT1990とAmrionは200mW、T1 2ndは300mW)、MDR-Z7M2は2000mW、ATH-M50xは1600mW、T60RPは3000mW……と相当差がありますがいったいなんなんでしょうか……

99 Classicsはなんと50mWです。