要旨
オーディオ製品には嘘か真かという話しが多すぎるので、ソースのある話しを貯めていく
目次
ヘッドホンの音質は何によって測られるか?
結論から言えば、周波数グラフにほぼほぼ集約されるということのようです。
以下は筆者が音響心理学の研究者さんのようです。
マニアについては終始「はぁ(クソデカため息)」みたいなノリですね。
このページではハーマンの出した実験結果と、周波数グラフによって機械学習で好みが予想出来ることを引きながら、自分がどうヘッドホンについて評価するかについて以下のように述べています。
所以关于耳机的客观测试环节仅包括频响曲线,不过我还是习惯性的测了THD曲线以供参考,除非THD表现特别差,否则不对非线性失真在参数上做过多解释(以主观评价为准)。
(前段を受け)したがって、ヘッドホンの客観的なテストのポイントとしては周波数特性グラフのみを対象とするが,THD曲線も慣習として測定した上で、(主観評価に準じた範囲で)THDの表現が特に悪い場合でなければ非線形歪みをパラメータに過剰に解釈しないこととした。
※翻訳はDeepLやGoogle翻訳を見ながらちょっといじっています。
非線形歪み(リニアリティとかのほうが出てきますか)は極端なものを除いて分からないので、極端かどうかだけ見る、ということですね。
別記事も興味深いです
要するにしきい値以下のものは聞こえないはずであるという前提で、作り手であるミキサーはもともと音楽のどこかを強調しどこかを弱めて送り出すわけですが、その弱めた部分の周波数をより強く表現するオーディオ機器が存在すれば、それはもともと「聞こえなかった音が聞こえる」という意味で、聴き比べるといわゆる「HIFI」感はあるものの、それって音楽の作り手の意図とは違うしどうなの?といったことが書かれているようです。
こちらはgoogle翻訳ではちょっと意味が汲み取れなかったのですが気になることが書いてあります。
人間の聴覚のマスキング効果は、主に周波数領域マスキングと時間領域マスキングに分けられます。
とした上で、前者について
これは実際にはプレーヤーとアンプのS / N比に関係しており、スピーカーヘッドフォン自体とはほとんど関係がありません(感度に関係しますが、問題の原因は音源とアンプです)。
としています。音質の問題のうちどこまでがヘッドホンでどこからがアンプなのかは大変興味深いところです。
また、以下サイトでは、ヘッドホンの評価に使われがちな表現と周波数グラフの関係について相当詳細にまとめられています。
Frequency responsediyaudioheaven.wordpress.com
端的に要約すれば、大雑把に5パターンの周波数特性があり、それぞれについて、以下のような言葉が投げかけられます。
- 低音が強い(ベースが強い・ウォーム・豊か・暖かい・暗い・聞きやすい・スイート・甘い・艶がある 音源を選ばない※元気がいい/ノリがいい)
- 高音が強い(金属的・キラキラ・クリア・高解像度・クール・刺さる・明るい・キラキラ・音源を選ぶ)
- 中音が強い(かまぼこ・ボーカルが強い・ボーカルが近い)
- 高音と低音が強い(ドンシャリ・※元気がいい/ノリがいい)
- 特に強調がない(フラット・モニター・ニュートラル)
はっとさせられたところだと「艶がある・甘い←→解像度・クリア」などは、両立しないかなあと。
ただ、上の記事で言えば「音が聞こえる」というのは根本的に音量と関係があるので、必要なところの音量が強ければ求める音質になるのかもしれませんが……
3大オカルトとしての「エージング」「リケーブル」「ハイレゾ」
オーディオマニアが「お前らにはまだ早い」と断言
この動画では海外のオーディオマニアが初心者が気にしなくていい8個のこととして
・USBケーブル(のクオリティ)
・電源ケーブル(のクオリティ)
・エージング(バーンイン)
・ジッター(デジ→アナ変換のノイズ)
・ハイレゾ(圧縮音源とCDクオリティは差があるが、それ以上の差は微差と言っている)
・ハイレゾDAC(上に同じ)
・アイソレーション(電源分野のノイズを減らすという話のようですね)
・マイク(microphone と言ってますが、ちょっと意味わかりきっていません。)
を挙げています。いちいちとんでもなく高そうな自分の機器を一個一個取り上げながら言ってくれています(当然全部そろえてらっしゃる)。説得力が凄いですね。
電源対策ノイズ対策の類は基本的に据え置きのスピーカー系で出てくる概念のようで、私もまるでしらない世界なのですが、この中には、イヤホンレビューでどんどん出てくるものもあります。それが、「エージング」「リケーブル」「ハイレゾ」です。
【3メーカー直撃】御社の神イヤホン、ズバリ教えてください! - the360.life(サンロクマル)
この記事はメーカーに聞いてみたという記事がありますね(バランス接続もオカルトの一つに挙げられています)
私はせいぜい、英語をググりながら読むぐらいですが、英語のオーディオマニアの発言でも出てくるところなので、世界的に信じられていることなのでしょう。だから何かはあるんでしょうが、「コスパ」ということを言ってる初心者の段階では気にしなくていい、と考えるべきじゃないでしょうか。
百均やコンビニのイヤホンから徐々にグレードアップしつつある私自身の経験から言ってもこれらを気にしなくても「すっごいいい音じゃん」っていう気持ちにはなれると思います。
エージング(バーンイン)
ザ・オカルトとして上がるエイジングは、実は一番無害な概念だと思います。
そもそも、エイジング(エイジ Ageというのは、年齢、加齢ということですね)というのは、イヤホンなりヘッドホン形というものに対して一定時間音を流すことで音の鳴り方が変わる、という意味ですね。
レビューでよくあるのは、買ってきてケースから出してすぐって言うのは、なんだかうまく音が安定していないんだけれど、とか50時間とか100時間とか音楽を流すと(流すためのノイズみたいな音を出すサイトとかもあります)機械が安定してきては本来の性能が発揮できるようになるとそういうような言い方ですね
エンジンが温まってくる、みたいななんとなくそういう感じで使われることが多いと思います。
KZ という低価格中華で有名なメーカーはエージング推奨ということを説明書に書いています。
しかし、普通に考えるともしエージングをすればいい音が出るというのだったらメーカーは出荷前にエイジングをしてから出すというのが普通じゃないでしょうか。(そちらのほうがいい音が出て高く売れるかもしれません)
エイジングに対して耳エイジング(脳エイジング brain burn-inという単語も見たことがあります)という言葉があって、要は聞き慣れてくるということですね。これは複数イヤホンを使うようになると明らかに実感出来るようになると思います。いわゆる低音ホンのあとに高音ホンを聞けば、差は際立ちますし、逆に同じイヤホンをずっと使っていると、特徴が実感できなくなっていきます(飽きてきます)。
ただ、エージングによって買うものが変わる、ということはないと思います。それが「無害」と言った意味です。
burn-inを勧めるメーカーもあります(例えばhifimanにはエージングを薦める紙が入ってます)し、そんなものは必要ないというメーカーもあります。ドイツの老舗メーカー、Senheiserはこちらの記事によると、必要ないというスタンスのようですね。
そもそも影響が軽微だとして、実在するのかについては、「中には経年劣化しやすいイヤホンがあり、中古は勧めない」というような話については、いかにもありそうだ、とは思いますし、同じイヤホンを買い直して聞き直したら、全然音が違った、という体験談も見たことがあり、効果は存在するのだとは思いますが、初心者が意識しておく必要はなさそうです。
リケーブル=ケーブル交換
高いイヤホンはケーブルが交換出来るのですが、(1万円するようなケーブルとかもあります)それによって音が変わるということが言われます。私はケーブルによる違いは、アンバランスとバランスの違いほどではない認識ですが、個人的には「差がある」体感してしまったこともあります。(バランスとアンバランスも音量が変わるので、比較できている自信がありませんが)
リケーブルについては、以下の記事を私は参考にしています。
Sandal Audio: ゼンハイザー IE80 イヤホンの謎と、ケーブル交換の音質変化について
イヤホンの作りとか、ケーブルの作りによって、クロストークが発生したりしなかったりで差が出る可能性があるということですね。ただ、それは材質とか純度(高いケーブルはこれを売りにします)とかによるものではないよと。だから、サブのケーブルをいくつか持っておいて、音が変わった気がして、かつ気に入ったならたらそれでいいのだと思います(クロストークが増えることで好きな音になる可能性もありますから、粗悪なケーブルこそむしろ意味があるかもしれません)。とはいえ値段が高いケーブルを買いまくるのは、私には無理ですね。
ただ、ケーブルによって耳につけやすいとか、絡みやすくて困るということはあるので、音質を求めずともケーブルを変えることはあるでしょう。そこにお金をかけなくていいよということだと思います。
MMCXとか2pinとかQDC(これはメーカーの名前ですが)と言った名前がリケーブルという単語と一緒に出ていることがあるでしょう。これらはケーブルの端子の名前です。現状はMMCXケーブルが一番数も多く汎用性があるのでそれも覚えておいていいかもしれません。2pinは2pinといっても太さ細さとpinの間隔に種類があるので意外に使い回せません。
以下、涙の出るような高いケーブルとヘッドホンの標準ケーブルの違いを調べて見たという記事です(英語ですが、翻訳とかにかければ十分わかると思います)。ま、もともと付属のfocalのケーブルも十分いいケーブルだというなら、なんの変化も起こりようがない(高価なケーブルが逆に音を歪めるようなものでない限り)ということでしょう。
Norne Audio Premium Headphone Cable Review | Audio Science Review (ASR) Forum
高いケーブルの前にヘッドホンなりイヤホンなりを買おう、ということでいいと思います。
ハイレゾ
ハイレゾというのは「High Resolution=高解像度」という意味で、録音時のサンプリングレートやビット深度が高いという意味です。
192kHz/24bitのハイレゾ無圧縮音源は本当に聴き分けられるものなのか? - GIGAZINE
このような記事もよくありますし、さらに特定の機器の「ハイレゾ対応」はどうも自己申告のデータでとるものらしいので意味がない、というのは、5chなどではよく見る意見です。
そして、ソース→PC→DAC→AMP→ヘッドホン 全部を「ハイレゾ」と書いてある機器にしようとしたりすると、たしかに変な制約になってしまうと思うので、これは優先度低いと考えるのはいいと思います。
さて、私はこの動画や上の記事を見る前にいくつかハイレゾ音源を買っていますが(笑)、CDが手に入るならさほど重要ではないという意識はもっていて、今ではあまりこだわりません。が、リッピングって面倒なのと、つい最近始まったAmazon Music HDには入ってるので、まあ聞けてしまうのでハイレゾ聞いてはいますが……。
実際、foobar2000とか、フリーソフトで音源をアップサンプリング出来るものがあって(それはまあ補正なので、最初から音源がハイレゾなものとは本来違いますが)、それでダウンサンプルすれば、これはもう明らかに音が違います。これは誰でもわかる。だから、並のmp3より可逆圧縮がいいのはわかります。しかし、それ以上にアップサンプリングしても、違いがわかるような、わからんような……というところに収まります(CDの音質はこれ以上の音質は人間はわからんだろう、という基準で決められてるから当たり前です)
以下はCD取り込み用にいくつかCDドライブを一気に買った中で一番取り込みが早くて丈夫そうだったものです。
関連記事
メーカーの見解は気になるところだと思います。
まず「リケーブル」です。実際高価なものも含めて多数のケーブルが現に販売されているわけです。以下の記事では中でも、素材と音の特質について一貫した傾向があるのか?という観点から各社のケーブルについての主張をまとめています。
音楽を作る側の意見というのも興味深いと思います。
「ハイレゾ」をアーティストがどう見るかという記事も作ってみました(ちょっとまだサンプル不足です)